
2013年製作
製作国:フィンランド
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:ペトリ・ルーッカイネン
脚本:ペトリ・ルーッカイネン
【自己評価(10点満点中)】
★★★★★☆☆☆☆☆(5点)
主要キャスト
・ペトリ・ルーッカイネン
あらすじ
フィンランドに住む26歳の青年ペトリは、恋人との破局を契機に、物に囲まれた生活スタイルを一新する事を決意する。
彼は所有物を全て倉庫に預けた上で、あるルールを設定した。
・倉庫から持ち出す物は1日に1個だけ
・それを1年間継続する。
・1年間何も買わない。
それらのルールを自らに課す事で、今、自分にとって本当に必要な物は何か、人生で大事な事は何かを模索するようになっていく。
感想
自身の失恋をきっかけに、所持している全てのモノを倉庫に預け、あるルールのもと、365日を過ごすという、実際の”実験”を記録したドキュメンタリー映画です。
昨今、「断捨離」という行為が流行っておりますが、断捨離とは不要な物をどんどん捨てていく事であるのに対し、この映画は「本当に必要な物だけを、ゼロから増やしていく」というのがテーマとなります。
断捨離とは逆の発想という訳です。
しかし、彼の場合、自分を見つめ直すためとはいえ、ここまでやるか?っていう徹底ぶり。
何せ、スタートはパンツすら履いていない裸の状態。洋服や下着を含め、一切の持ち物が無い状態での実験開始ですから、その本気度が伝わってきますね。
人通りの無い夜中にこっそり、雪が降る中を素足に素っ裸で倉庫まで走る姿は、一歩間違えれば逮捕であり、まるで罰ゲームのよう。
(因みに、そんな彼が最初に選んだのは、コート)
その後は、身に付ける物を優先させ、次第に家具にシフトしていくのですが、とても印象に残っているシーンは、彼がマットレスを持って帰ったシーンです。
今まで、コートを布団替わりに硬い床で寝ていたのが、フカフカのマットレスで目覚めた時の彼の幸福そうな顔といったら…。
日常的に身の回りに物が溢れていて、大抵の物は手に入る今の時代にはなかなか味わう事が出来ない感情でしょうね。非常に考えさせられるシーンでした。
こうして観ていると、「自分だったら初めは一体何を選ぶだろう?」「その次は何を?」って考えてしまいますね。きっと、皆んなそれぞれ、選ぶ物が違うんでしょうね。そんな事を想像するのもまた、この映画の楽しみ方だと思います。
映画としては全体的にドキュメンタリータッチで、非常に淡々と進んでいきます。
軽快なサックスのBGMをバックに、盛り上がる箇所もあんまり無いので、人によっては退屈に感じる映画かもしれません。
ただ、幸福とは何かという事を考える、ちょっとしたキッカケにはなりますね。
