
2012年製作
製作国:フィンランド・ドイツ・オーストラリア合作
ジャンル:SF
監督:ティモ・ヴオレンソラ
脚本:マイケル・カレスニコ
ティモ・ヴオレンソラ
【自己評価(10点満点中)】
★★★★★★★☆☆☆(7点)
主要キャスト
・ユリア・ディーツェ(レナーテ・リヒター)
・ゲッツ・オットー(クラウス・アドラー)
・クリストファー・カービイ(ジェームズ・ワシントン)
・ウド・キア(コーツフライシュ総統)
・ティロ・プリュックナー(リヒター博士)
・ペータ・サージェント(ヴィヴィアン・ワグナー)
・ステファニー・ポール(アメリカ合衆国大統領)
あらすじ
2018年、アメリカ合衆国は大統領選挙を控え、その選挙キャンペーンの一環として、黒人モデルのジェームズ・ワシントンを月面に送り込んだ。
アームストロング船長が月面に降り立って以来、46年ぶりの月面着陸を果たしたワシントンてあったが、彼は偶然にも、月の裏側で建設されていたナチス・ドイツの基地を発見してしまう。
ナチスは、第二次世界大戦でのドイツ崩壊の際、極秘開発したロケットで月へと脱出していた。そして、地球侵略の機会を虎視眈々と狙っていたのである。
ジェームズはナチスの兵士に捕まり、捕虜として尋問を受ける。
一方、月面親衛隊准将クラウス・アドラーは科学者のリヒター博士と共に、開発中の巨大兵器「神々の黄昏」号の完成を目指していた。その結果、ジェームズが所持していたスマートフォンを使う事で完成に漕ぎ着けられる事を知る。
ところが、ジェームズのスマートフォンはバッテリー切れで使用不能となっていた。クラウスは更なるスマートフォンを求め、地球に向かう事を決意する。
感想
「第二次世界大戦で敗北したナチス・ドイツが月面に逃れ、地球侵略の機会を虎視眈々と狙っていた」という、如何にもB級臭しかしないトンデモ設定の本作ですが、これがまた、良い意味で期待を裏切り、かなりの良作でした。
世界情勢や人種問題などを随所に取り入れつつ、全力で真面目にふざけている感じが堪らなく面白いです。
月面に建造されたナチス軍の基地が上から見るとハーケンクロイツになってたり、兵士のヘルメットが第二次大戦時のドイツ軍と同じ形だったり、将校達がサイドカーを使ってたりと、「ナチスドイツあるある」な描写があちらこちらに散りばめられています。
おまけに月面で「ハイル・ヒットラー!」とか言っちゃったり。
かと思えば、地球側でも「YES,SHE CAN!!」なんていう、どっかで聞いた事あるようなキャッチフレーズが出て来たりとか、宇宙船で地球に攻撃してきた月面ナチス軍に対して、アメリカ大統領が「一期目で戦争した大統領は必ず再選する。どの国を攻撃しようか悩んでいたけど、ナチス軍が攻めて来て丁度良かった」といった台詞を吐いたりとか、仕舞いには、国連会議で北朝鮮代表が「あの宇宙船は、親愛なる我が首領様が自ら設計し、組み立てられた」とか言って各国代表に失笑されたりとか、完全に現在の世界情勢を皮肉っています。
後半の「月面ナチス軍」対「国連軍」による宇宙での艦隊決戦は、CGも迫力があり、B級とは思えない出来でした。
(我が日本も日の丸背負って参戦してました。しかもカミカゼアタック…。)
他にも、アメリカの戦艦名は「ジョージ・W・ブッシュ」だったり、もうやりたい放題って感じでした。
そして結末はというと、これが何とも考えさせられる終わり方でしたね。ある意味非常にリアルな結末でした。
こんな感じで、なかなかイカれた内容ながらも、思った以上に楽しめます。一般的な知名度はあまり無いかもしれませんが、割とお勧めしたい映画です。
