
2015年製作
製作国:日本
ジャンル:戦争
監督:塚本晋也
脚本:塚本晋也
【自己評価(10点満点中)】
★★★★★★☆☆☆☆(6点)
主要キャスト
・塚本晋也(田村一等兵)
・リリー・フランキー(安田)
・中村達也(伍長)
・森優作(永松)
あらすじ
太平洋戦争末期のフィリピン・レイテ島。
現地にて戦線に加わっていた田村一等兵は結核を患い、満足に行動できない事を理由に、部隊を追われ、野戦病院行きを余儀なくされた。
しかし、その野戦病院も傷病兵で溢れ、あらゆる物資が枯渇している状態であった。僅かな食料しか持ち合わせていなかった田村一等兵は野戦病院からも追い出され、激しい飢えの中、行き場を無くしてジャングルを彷徨う事になる。
感想
フィリピン戦線にて、敗色濃厚の日本軍を描いた本作は、1959年に市川崑監督の作品として上映された同名映画のリメイク版となります。
この映画、かなりの低予算(ほぼ、塚本晋也監督の自費らしいです)で作成されたらしいんですが、それを感じさせない程、リアルな描写となっています。
特に、そこら中に横たわる日本兵の腐敗した屍は、目を覆いたくなるほど。何もここまでリアルにしなくてもという気持ちと、低予算でよくぞここまでという気持ちが合わさって、何だか複雑な気分でした。
まだ生きている日本兵も、怪我と極度の飢えで既に感情すらも無くし、虚な目で辺りを徘徊するのみ。もう銃で撃たれて死んだ方がマシなのではと思えるほどです。
中盤に戦闘シーンもありますが、もはや戦闘とは言えず、米軍の機関銃で一方的に撃たれるだけの描写になっています。
真夜中に気付かれないように部隊で移動していたら、米軍にライトで照らされた時の絶望感。
そして、そこから先は的の様に撃たれるだけ。頭の半分が吹き飛びながらも、まだ死ねない者や、千切れた腕を自分のだと言わんばかりに奪い合う者。そして、腹からはみ出る内臓を必死に押さえる者。
まるでこの世の地獄を見ているかのような気分になります。
このように、全編に渡り重苦しい空気でストーリーが展開していくんですが、そんな中で、主人公が高台から見渡した際の果てまで続くようなジャングルと広がる青空の美しさがこの映画で唯一の救いでした。
とにかく、低予算でここまで作り上げたのは、もう脱帽ですね。その悲惨過ぎる描写は観るのに覚悟がいりますが、それでも、観る価値は充分にあると思います。
